網膜の再生医療に安全性 米企業、ES細胞使い

 【共同】バイオ企業アドバンスト・セル・テクノロジー(ACT)は14日、胚性幹細胞(ES細胞)を使って目の網膜の病気を治療する臨床試験で、3年間に及ぶ安全性と効果が示されたと英医学誌ランセットに発表した。

 ACTのチームは、加齢黄斑変性などの病気で視力が低下した患者18人に、受精卵から作製したES細胞をさらに分化させた網膜色素上皮細胞を移植。3年にわたって患者を追跡したが、腫瘍化などの大きな副作用はなく、10人の視力が一部改善するなどの効果がみられた。ACTは2012年に同じ手法で患者の視力改善に成功したと発表している。

 目の病気の再生医療では、理化学研究所発生・再生科学総合研究センターの高橋政代プロジェクトリーダーらが患者の皮膚から作製した人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使った世界初の臨床研究を実施した。iPS細胞と似た性質を持つES細胞で安全性が示されたことで、iPS細胞を使った治療の展望がさらに開けそうだ。

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