想像して描くの不得手　チンパンジー、京大解明

　【共同】輪郭だけが描かれたチンパンジーの顔に、絵を描かせたところ、人の子ども（1〜3歳）は目や口を描いたのに対し、チンパンジーはこうした描き足しをしないとの研究結果を京都大や中部学院大（岐阜県）などのチームがまとめ、28日付の米科学誌電子版に発表した。

　チンパンジーは何かを想像して絵を描くのは不得手とみられ、チームの松沢哲郎京大教授（霊長類学）は「人間が持つ、絵を描く能力がどう発達してきたのかを知る上で重要」と話す。

　チンパンジーに白い紙や絵筆を与えると、自由に描くことが知られている。だが、その内容は人の子どもの殴り書きに近く、何らかの物の形を描いた例はないとされ、具体的な物を描く能力の有無はこれまではっきりしなかったという。

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