IBM、リナックスワンを投入 〜 メインフレーム・システム市場に新潮流か

 IBMは17日、リナックス(Linux)専用のメインフレーム・サーバー「リナックスワン(LinuxONE)」を市場投入したことを明らかにした。

 ロイター通信によると、新製品には、大企業向けのリナックスワン・エンペラー(LinuxONE Emperor)と、中企業向けのロックホッパー(Rockhopper)が含まれる。

 リナックスワン・エンペラーは、最大で8000台までの仮想マシーンやコンテイナーに対応できる。単一のリナックス・システムとしては最大だ。

 同システムは、IBMのz13メインフレーム・コンピュータを基盤とする。z13は、大量のモバイル処理に対応するために設計されている。

 リナックスワンは、アパッチ・スパーク(Apache Spark)やマリア(Maria)、ポスチャー(Posture)、シェフ(Chef)といったオープン・ソフトウェアに対応する。

 IBMはそれと同時に、英国のカノニカル(Canonical)と提携し、ウブントゥ(Ubuntu)基盤のカノニカルのオープン・ソース・ソフトウェアをリナックスワンとzシステムで流通させる方針も打ち出した。

 1970年代からメインフレーム市場を牛耳ってきたIBMが、リナック専用のシステムを出したことは、オープン・ソース陣営にとっては大きな前進だ。その結果、業務用の高性能電産(HPC)システム市場におけるオープン・ソースの勢力が拡大すると予想される。

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