ディア、モンサントの精密農機具事業を買収
- 2015年11月6日
- 米国ビジネス
農機大手ディア(Deere、イリノイ州)は、農業バイオテク大手モンサント(Monsanto、ミズーリ州)のハイテク農業部門クライメート・コープから精密農機具事業プレシジョン・プランティング(Precision Planting、イリノイ州)を買収すると発表した。
ロイター通信によると、これで「ジョン・ディア」ブランドの農機の一部も、クライメートの農業用分析ソフト「クライメート・フィールドビュー」からほぼ同時にデータを取り込めるようになる。ディアのジョン・メイ最高情報責任者(CIO)は「プレシジョン・プランティングが提供する一連の後付けオプションをより多くの商品や地域に拡張できる」と期待している。
しかし、長年プレシジョンのコンピュータ機器やソフト、関連農機を使っているユーザーからは懐疑的な声も出ている。イリノイに約2600エーカーのトウモロコシ、大豆畑を持つ農家スティーブン・ピツニックさんは「プレシジョン・プランティングは非常に革新的な企業で、非上場企業のころは年に2〜3回素晴らしい新商品を発表していた。しかしモンサントに買収されるとそれが年に1〜2回になり、感動することもなくなった。今は何を期待できるか分からない」と話した。
ディアは精密農業用機具分野の強化を図っており、最近は欧州の同分野専門の農機メーカー、モノセム(Monosem)の買収も発表している。
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