トランプ氏指名に危機感 反イスラム発言、非難殺到

 大統領選の共和党指名争いで先頭を走る実業家トランプ氏(69)がイスラム教徒の入国全面禁止を主張、国内外から激しい非難を浴びている。指名獲得の可能性が現実味を帯び始めたことへの危機感が背景にある。

 8日付の米主要紙は前日の主張をトップニュースの一つとして報じた。アーネスト大統領報道官は記者会見で「大統領となる資格はない」と断罪。パリ同時多発テロの惨劇を経験したばかりのフランスのバルス首相もツイッターで「憎悪をあおっている」と非難した。

 トランプ氏はメキシコ移民をレイプ犯呼ばわりしたり、モスク(イスラム教礼拝所)閉鎖に言及したりして物議を醸してきたが、共和党支持者の間では8月以降、ほぼ一貫して支持率首位を維持。最新の全国調査では他候補を10ポイント以上引き離しており、排外的な主張が米社会で一定の共感を集めていることを示す。(共同)

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