「宗教国家」を否定 エジプト与党党首

 【共同】エジプトのモルシ大統領の出身母体であるイスラム組織ムスリム同胞団の政党、自由公正党のサード・カタトニ党首は14日、来週の訪日を前にカイロで日本人記者団と会見し「平和的なデモが認められる民主国家を目指している」と述べ、リベラル勢力などが懸念する「宗教国家」の意図を否定した。

 エジプトでは革命後の選挙で勝利したムスリム同胞団などが新憲法起草を主導し、制定手続きも強引だったことから反政府デモが続いている。カタトニ氏は新国家像について「イスラム教を参考にした民主的な近代国家であり、宗教国家とは全く違う」と主張、新憲法にも宗教国家につながる極端な規定はないと指摘した。

 カタトニ氏は、外貨準備高の減少などでエジプト経済が危機的な状況にあることを認める一方、国際通貨基金(IMF)がエジプトへの融資条件としている増税や補助金削減については「貧困層に打撃を与える措置には反対するが、私の知る限りそういう条件はなく、交渉は順調に進んでいる」と述べた。

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