帰還に揺れる被ばくの島 安全宣言、除染は一部

 【共同】米国の巨大な水爆実験で風下にいた人々が被ばくした1954年のビキニ事件から、1日で59年。静岡県焼津市のマグロ漁船「第五福竜丸」と同じく「死の灰」を浴びた太平洋・マーシャル諸島のロンゲラップ環礁は、一部が除染され帰島計画が進む。だが、米国への不信感と健康不安で島民たちの心は揺れている。

 「米国は再移住させようとしているが、島民は放射線を恐れて反対している。島を核実験前の姿に戻してほしい」。焼津市で1日開かれた「ビキニデー」集会で、ロンゲラップ出身のマーシャル諸島国会議員ケネス・ケディ氏(41)は訴えた。

 環礁では当時、雪のように白い放射性降下物が島民の体や食べ物の上に降り注いだ。「美しい島で健康的に暮らしていたのに、『世界平和と人類の福祉』の名目で米国の核軍拡に協力させられ、健康と生活を瞬時に奪われた」とケディ氏は憤る。「島民はみんな帰還したいが、将来の世代への影響を考えるとまだ難しい」

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