ロンドンのキングス・クロス地区、夜の歓楽街から人工知能拠点に 〜 サンフランシスコや北京と並ぶ集積地に

英国の人工知能新興企業らのあいだでは最近、ロンドン中心部のキングス・クロス地区に事務所を構えることが関心事になっている。

テッククランチ誌によると、同地区は、2016年にグーグル傘下に入ったディープマインド(DeepMind)が拠点を構えたことを機に人工知能新興企業らが集まり始めた場所だ。

キングス・クロスは、いまやサンフランシスコや北京と並ぶ世界屈指の人工知能拠点と位置づけられる。キングス・クロスは現在、「ノーレッジ・クオーター(Knowledge Quarter)」という愛称で呼ばれ、オープンAI(OpenAI)やメタ(Meta)、アイソモーフィック・ラブス(Isomorphic Labs)、シンシーシア(Synthesia)、アンスローピック(Anthropic)といった世界的人工知能大手らが事務所を構えている。

キングス・クロスはかつて、麻薬取り引きが横行した治安最悪の歓楽街だったが、再開発を経て人工知能の一大拠点に変貌した。

調査会社ディールルーム(Dealroom)によると、ロンドンには約3600社の人工知能新興企業がある。2026年7月下旬以降に調達された148億ドルのうち約121億ドルを人工知能関連新興企業らが占めた。

不動産仲介大手ナイト・フランク(Knight Frank)によると、6月以降の人工知能会社らの賃借面積は100万平方フィートを超える。キングズ・クロスの賃料は、この3年で18%上昇したが、空室率は0.9%にとどまる。

PwCによると、英国の人工知能関連求人はここ数年で急増した。それにともなって、人材獲得競争が強まり、人工知能技術人材の給与も上昇している。アンスローピックは、2026年のロンドン進出発表時に機械学習工学者を募集した際、26万~63万ポンド(約5540万円〜約1億3420万円)という年俸を提示した。ロンドンの機械学習工学者の平均年収が約10万2000ポンドであることを考えると、同社の提示額が異常に高いことがわかる。人材獲得がそれだけ過熱しているということだ。

(Gaean International Strategies, llc社提供)

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
STS Career

注目の記事

  1. 2026年6月1日

    AI時代の仕事術2026
    2026年、AIは「使う」から「任せる」へ 2020年以降、AIの進化は「生成能力...
  2. 植民地から合衆国建国へ 18世紀半ば、現在のアメリカ東海岸にはイギリスの支配下にある...
  3. 2025年12月1日

    就職&雇用ガイド2025
    監修 STS Career https://usfl.com/author/stscar...
  4. 2025年10月8日

    美しく生きる
    菊の花 ノートルダム清心学園元理事長である渡辺和子さんの言葉に、「どんな場所でも、美しく生...
  5. 2025年10月6日

    Japanese Sake
    日本の「伝統的酒造り」とは 2024年12月、ユネスコ政府間委員会第19回会合で、日...
  6. アメリカの医療・保険制度 アメリカの医療・保険制度は日本と大きく異なり、制度...
  7. 2025年6月4日

    ユーチューバー
    飛行機から見下ろしたテムズ川 誰でもギルティプレジャーがあるだろう。何か難しいこと、面倒なこ...
  8.        ジャズとグルメの町 ニューオーリンズ ルイジアナ州 ...
ページ上部へ戻る