国民的詩人の遺体掘り出し チリ、死因解明へ

 【共同】チリで1973年に起きたピノチェト陸軍司令官による軍事クーデター直後、病死したとされるノーベル賞受賞者の国民的詩人、故パブロ・ネルーダ氏の真の死因を調査するため、チリ司法当局は8日、中部イスラネグラの墓地から同氏の遺体を掘り起こした。ロイター通信によると、死因解明には数カ月かかる見通し。

 ネルーダ氏は、クーデターで崩壊したアジェンデ左派政権で駐フランス大使を務め、71年にノーベル文学賞を受賞した。クーデター時に自宅を軍部隊に襲撃され、12日後に69歳で前立腺がんのため死亡したとされる。軍が毒殺したとの見方もあり、死因解明を求める声が強まっていた。

 チリ当局は2011年、同じクーデター時に死亡したアジェンデ元大統領の遺体を掘り出し、自殺と断定している。

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