WTO交渉、崩壊の危機 「部分合意」も進展なし

 【共同】世界貿易機関(WTO)新多角的貿易交渉(ドーハ・ラウンド)が崩壊の危機を迎えている。11日ジュネーブで行われた非公式会合で、各国代表団からは「(12月の)インドネシア・バリ島での公式閣僚会議が失敗すれば、ドーハ・ラウンドの終結を意味する」との発言が相次いだ。

 今年1月にスイス・ダボスで開かれた非公式の閣僚会合では、春までに貿易円滑化、後発途上国支援、一部農業分野での部分合意が可能かどうかを見極めることで合意していた。しかし、WTOのラミー事務局長は今月11日の会合で「ほとんど進展はない」と述べた。

 WTOは事務レベルでの交渉頻度を増やすほか、次官級の交渉実施も視野に入れており、悲観論の払拭に躍起になっている。

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