「母さんが稼ぎ頭」は4割〜子供のいる米世帯
- 2013年5月30日
- アメリカ発ニュース
18歳未満の子供がいる米世帯のうち、母親が一番の稼ぎ手という家庭は40%に上ることがピュー・リサーチ・センターの最新調査で判明した。1960年の11%から大幅に増えている。
AP通信によると、母親が稼ぎ頭となっている世帯の大半は母子家庭だが、両親がそろっていても妻の方が夫より収入が多い家庭が増えている。この傾向は、教育水準の向上や60年代以降の女性の社会進出といった長期的な変化によって強まったと考えられる。現在は男性より女性に学士号取得者が多く、女性の労働力比率は47%とほぼ半分まで拡大している。
近年の経済状況も大きく影響している。製造、建設といった男性に高給をもたらしてきた業界で多くの雇用が失われた結果、 教諭、看護士、事務職などそれほど収入が多くない職業の女性でも男性の所得を上回る例が増えた。また、最近のリセッション(景気後退)を機に働き口を探す女性が増え、68年に37%だった子供を持つ女性の就業率は2011年には65%と大幅に高まった。
一方で、結婚率は過去最低に下がっており、現在生まれる子供の40%は婚外子で、母子家庭が増えている。母親が稼ぎ頭となっている1370万軒の子持ち世帯のうち、37%(510万軒)は母親に夫があるが、63%(860万軒)は母親が独身。
夫婦で子供を育てる家庭と母子家庭の収入格差は大きく、前者の中間年収は8万ドルだが、後者は2万3000ドルしかない。子供のいる世帯のうち、既婚の母が稼ぎ頭という家庭の割合は60年の4%から11年は15%に、独身の母が稼ぎ頭の家庭は7%から25%に増えている。
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