「中韓連携」にくさび 描けぬ改善シナリオ

 【共同】政府が27日、ブルネイでの日韓外相会談と日中外相間の立ち話形式の対話に動いた背景には、歴史認識などで対日姿勢を硬化させる中国と韓国の連携に何とかくさびを打ち込みたいとの思惑がある。たとえ対話が実現したとしても、今後、両国との関係改善の具体的なシナリオは描けておらず、道のりは遠い。

 中韓両国とは、昨年の民主党政権時から沖縄県・尖閣諸島や、島根県・竹島の問題がこじれ、首脳レベルの交流を含め政治対話が停滞した状態が続いている。安倍政権になって、歴史認識問題も一層のしこりとなった。

 中国けん制に軸足を置く安倍政権が、まず重視しているのは隣国の韓国との関係修復だ。尖閣の領有権主張を強める中国と向き合うには「米国と同盟関係にある韓国を、日本サイドに引きつけておく必要がある」(政府筋)との戦略に基づく。

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