党派主義棚上げで景気強まる オバマ大統領

 【共同】オバマ大統領は24日、イリノイ州ゲールズバーグで中間層支援に向けた経済政策について演説し「(後のことを考えない)焼き畑式の党派主義を棚上げすれば、景気は今から1年後にさらに強まる」と述べ、景気回復と雇用創出を促進し、中間層の底上げと拡大を目指す政策実現で野党共和党に歩み寄りを求めた。

 大統領は、金融危機に伴う景気後退で中間層が資産を失い、株価上昇などで潤う富裕層との間で経済的格差が拡大したとして「こうした傾向を方向転換させることが政治の最優先課題だ」と指摘した。上院で与党民主党、下院で野党共和党が多数派を占める「ねじれ議会」が状況をさらに問題をこじらせており「短期的な思考と陳腐な議論は現時点で必要とされていない」と述べた。

 経済のグローバル化に消極的にしか対応しないのであれば「良質の雇用と高い生活水準を求める競争に敗れるだろう」と述べ「長期的な経済成長と共存繁栄を促す投資」が不可欠だとした。製造業の活性化による雇用創出や教育の振興、医療保険改革の実施を通じて中間層をもり立てる必要性を強調した。中間層が勢いを取り戻さなければ、銃規制や移民政策、テロ防止、温暖化対策など、他の課題に対する「解決策を持てない」とした。

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