北朝鮮船、真相解明に壁 キューバのミサイル運搬

 【共同】パナマが拿捕した北朝鮮貨物船「清川江号」からキューバのミサイルや戦闘機が見つかった問題で、国連安全保障理事会の北朝鮮制裁違反を調べる専門家パネルは13日から現地調査を実施する。3日間にわたり積み荷を分析するが、運搬をめぐっては謎が多い。解明には北朝鮮とキューバの率直な説明が不可欠だが壁は厚い。

 「安保理決議違反は間違いない」。ある国連外交官は言い切った。キューバや北朝鮮は、武器について北朝鮮での修理のため輸送していただけで供与ではないとし、制裁違反を否定する。だが安保理の北朝鮮制裁決議は兵器の「移転」や「メンテナンス」も禁止しており、例外は小型武器、軽兵器に限られる。

 修理ではなく北朝鮮への輸出目的だった可能性も指摘される。今回の積み荷にはミグ21戦闘機2機やそのエンジン15基が含まれる。北朝鮮は2011年にモンゴルの元空軍幹部からミグ21のエンジン調達を企てたことがあった。

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