鴻海、米国内に生産拠点を開設か 〜 医療機器や自動車関連の受注も視野に

 電子機器受託製造世界最大手の台湾鴻海精密工業(Hon Hai Precision Industry)は、研究および開発と生産工場を兼ね備えた大型施設をペンシルバニア州に建設することを検討している。総投資額は4000万ドルに達する見通し。

 フォックスコンとしても知られる鴻海(ホン・ハイ)は、アップル(Apple)のアイフォーン(iPhone)とアイパッド(iPad)の組み立て業者として成功し、相手先ブランド機器の受託製造最大手にのし上がった。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、鴻海は、生産施設に3000万ドル、研究&開発施設に1000万ドルを投じて、高位機種の携行型情報端末の受託生産と開発を米国内で強化することで、米電子製品ブランドとの取引関係の強化を図ろうと狙っている。

 「ペンシルバニアとバージニア、そしてニュージャージーの各州がわれわれに優遇措置を提示してくれた」と鴻海のテリー・グウ会長は声明を発表。ペンシルバニア州政府の提示した優遇措置が最も魅力的だったと考えられるが、具体的内容は公表されていない。

 「高等のハイテク生産拠点を米国内に築きたいと考えている」ことが米国内投資の動機であると同時に、医療機器や自動車関連、環境対応製品の分野に拡大する方針も視野に入れた投資であることを、グウ会長は明らかにした。

 鴻海の取締役会では、アップルからの受注に依存する体質から脱却することを優先事項と位置づけている。鴻海の総売上に対するアップルからの収入は約40%を占める。

 一方、アップルでも、アイフォーンやアイパッドの旺盛な需要に対応するために生産委託先の分散に着手しており、先日には、台湾のペガトロン(Pegatron)を含む2社にアイフォーン5C(アイフォーンの廉価版)とアイパッド・ミニの組み立てを発注している。

 鴻海は中国に100万人以上の工員を抱えるが、人件費の高騰を受けて、生産および組み立て工程の自動化を進めている。同社は中国のほかにも、ベトナムやトルコ、ブラジル、メキシコ、ハンガリーに生産工場を持つ。

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