日露次官級協議を延期 大統領訪日、不透明に
- 2014年8月5日
- 世界のニュース
【共同】ロシア外務省は5日、今月末にモスクワで予定していたモルグロフ外務次官と杉山晋輔外務審議官による日露外務次官級協議について、ウクライナ情勢をめぐり日本がロシアに追加制裁を発動したため延期したと発表した。再開時期には言及していない。ことし秋に予定されていたロシアのプーチン大統領訪日は、準備段階の次官級協議を開催するめどが当面立たなくなったため、実現がいっそう不透明になった。
安倍晋三首相と大統領の個人的信頼関係を積み上げ、政治決断による打開を目指した北方領土交渉は、日本がウクライナ情勢をめぐり欧米との共同歩調を重視する姿勢を鮮明にしたことで減速が避けられない。
日本政府はこれに先立つ5日、ロシア当局者やウクライナの親ロシア派関係者計40人を対象とした、日本国内資産の凍結が柱の追加制裁措置を閣議で了解し、ただちに発動した。ロシアによるウクライナ南部クリミア編入と、親ロシア派武装組織によるウクライナ東部情勢の不安定化が理由。 ロシア外務省情報局のザハロワ次長は同省公式サイトで、日本が発動した追加制裁により次官級協議の「開催は不適切となった」と指摘した。
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