東独の無血革命支える 非暴力訴えたマズア氏
- 2014年10月7日
- 世界のニュース
【共同】東西冷戦の象徴だった「ベルリンの壁」が1989年11月9日に崩壊してからまもなく25年。その1カ月前の10月9日にライプチヒで本格化した民主化要求デモを機に、旧東ドイツの頑強な共産体制は瓦解へと突き進んだ。当時、デモ隊、警官隊双方に非暴力を訴え「無血革命」を成功させた立役者の一人、世界的指揮者のクルト・マズア氏(87)は「内戦や武力弾圧が起きてもおかしくない、何も見通せない状況だった」と振り返った。
ライプチヒのデモは、教会で毎週月曜開催の「平和の祈り」の参加者から自然発生的に始まった。89年夏からハンガリーなどを経由して、西ドイツに逃げ込む東ドイツ市民が急増。民主化要求の声はかつてなく高まり、それまで数百人だった参加者は10月9日、約7万人に膨れ上がった。
前日のベルリンやドレスデンでのデモでは多数の負傷者が出ていた。ライプチヒも一触即発の雰囲気に包まれ、当時ライプチヒのゲバントハウス管弦楽団を指揮していたマズア氏は「何とかしなければという思いに駆られた」。
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