GE、不動産資産売却で合意間近
- 2015年4月10日
- 米国ビジネス
複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が、保有する不動産資産(約300億ドル)の大部分を売却することで合意に近付いていることが、9日明らかになった。
ウォールストリート・ジャーナルが消息筋の話として報じたところによると、GEは10日にも投資会社ブラックストーンと金融ウェルズ・ファーゴの企業連合との取り引きを発表する見通し。売却する260億ドル相当の資産には、世界各国のオフィスビルやショッピング・モールなどが含まれる。
ガスタービンやジェット・エンジンなどの工業製品を主力とするGEにとって、不動産投資は常に投資家の心配の種だったが、ジェフリー・イメルト最高経営責任者(CEO)は長年、同事業を重要な収益源と位置付けてきた。
しかし、不動産事業を運営する金融サービス部門GEキャピタルは、2008〜09年の金融危機当時にGEの経営が傾いた要因だった。このため、投資家が懸念を強める中でGE株価は低迷を続け、イメルトCEOは不動産の処分によるキャピタル部門の縮小を迫られてきた。
イメルトCEOは昨年9月のインタビューで、金融危機に至るキャピタルの拡大路線を問われて「確かに今思えば、私は正しくなかったね」と答え、後悔の念を示している。
GEはちょうど、商業不動産が投資家の人気を集めている中で売却取り引きに臨んでいる。不動産市場は息を吹き返し、国内の都市部で立地に恵まれたビルの多くが過去最高の高値を記録している。
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