偽リビュー作成サイトを提訴〜アマゾン、商標侵害などで
- 2015年4月13日
- 米国ビジネス
オンライン小売り最大手アマゾンは、うその商品リビュー(購入者の感想)を提供して収入を得ているウェブサイトなどを、登録商標侵害、虚偽広告、反サイバースクワッティング消費者保護法(ACPA)やワシントン州消費者保護法違反で訴え、こうした行為を止めるよう求めた。アマゾンが虚偽のリビューに関する訴訟を起こしたのは初めて。
シアトル・タイムズによると、訴えられたのは、buyamazonreviews.comやbuyazonreviews.comなどのサイトと、後者の運営者と思われるカリフォルニア州在住のジェイ・ジェンタイル氏。アマゾンは「これらのサイトによる虚偽リビューは、数は少ないがアマゾンを利用する消費者、販売業者、メーカーの信頼を損ない、結果としてアマゾンのブランドを傷つける恐れがある」と主張している。
ワシントン州キング郡の最高裁に提出された訴状によると、ジェンタイル氏はオンライン販売業者に「できるだけ多くの5つ星リビューを提供する」と保証し、アマゾン側に見つからないよう「少しずつ掲示する」と約束した。また、実際に商品を売ったという証拠を残すため「売り手は空のパッケージを送ることができる」と説明し、ねつ造するリビュー1件当たり19〜22ドルの料金を請求していた。同氏が運営していると思われるbuyazonreviews.comは説明を拒否している。
一方、buyamazonreviews.comを所有するマーク・コリンズ氏は、リビューを書いてもよいという買い手と消費者の評価を得たい売り手を結びつける手伝いをしているだけと説明しながら「うそのリビューは販売していない。全商品に対し公平で正直なリビューを提供しており、違法行為は全くない」と話した。コリンズ氏は今回の訴訟の被告には含まれず、ジェンタイル氏の存在は知らないという。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる