日立データ・システムズ、分析製品を強化 〜 IT業務と医療向けに最新版
- 2015年4月30日
- ハイテク情報
日立製作所の米国子会社である日立データ・システムズ(Hitachi Data Systems)は、従来の中核であったストレージ事業を超える大規模データ(big data)分野で事業を拡大している。
同社はここ数年間に大規模データ分野で開発と買収を積極的に進めてきた。2014年にはアブリオ(Avrio)とパンタシーン(Pantascene)を買収して防犯ビデオと検知器のシステムを獲得し、2015年に入ってからは、SAP製品向けサービスを専門とするオキシア(Oxya)と、ビジネス分析ソフトウェアを開発するペンタホ(Pentaho)を買収した。
コンピュータワールドによると、日立データ・システムズの狙いは、これまで統合されてこなかったデータをまとめることによって、新しい洞察を得て、その情報を共有していくことだ。同社は、医療や防犯、通信網分野の分析製品をすでに市場投入している。
同社はまた、ラスベガスで28日に開催した「ヒタチ・コネクト」において、企業のIT業務に関するデータ分析システム、およびモバイル・アクセスを可能にした医療情報分析プラットフォームの更新版を発表した。
「ヒタチ・ライブ・インサイト・フォー・ITオペレーションズ(Hitachi Live Insight for IT Operations)」は、ソフトウェアとサービスを組み合わせたソリューションで、企業のデータ・センターから取得したマシン・トゥ・マシンのデータを組み合わせて使用する。アプリケーションやストレージ・システム、電源システム、温度、そのほかの情報を分析して、システムに問題を引き起こしている根本的原因を突き止める。
一方、「ヒタチ・クリニカル・リポジトリー・フォー・コネクテッド・ヘルス(Hitachi Clinical Repository(HCR)for Connected Health)」の最新版では、モバイル機器からのデータ閲覧を可能にした。HCRは2012年に初版が市場投入されており、MRIといった医療機器からの情報を集積する。複数メーカーの機器が異なる形式で作成するデータを単一の仮想プラットフォームにまとめて、同じインターフェイスから閲覧および検索できるようにする。
今回発表された二つの製品は、いずれも6月末に出荷される予定だ。
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