グーグル、スイスのサイレント・サークルと提携 〜 生産性向上ツールを提供
- 2015年8月5日
- ハイテク情報
1台の携帯端末を仕事と私用の両方に使う人が増え、情報のセキュリティー懸念が高まるなか、グーグル(Google)は、セキュリティーを強化した携帯電話を製造するスイスのサイレント・サークル(Silent Circle)と提携し、サイレント・サークルのスマートフォン「ブラックフォン」 に生産性向上ツール「アンドロイド・フォー・ワーク」を搭載する。
セキュリティー懸念を重視する法人市場の開拓を狙った動きだ。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中央情報局(CIA)の元職員エドワード・スノーデン氏が米国政府による情報収集活動を暴露して以来、プライバシー保護を強化するツールは増えており、ブラックフォンもその代表的な一つと位置付けられる。
その背景には、通話やテキスト・メッセージ、データを暗号化してセキュリティーを高め、米政府による情報傍受から交信内容を守ろうという企業幹部らの考えの強まりがある。
アンドロイド・フォー・ワークは、グーグルが2015年に発表したモバイル・アプリケーション。1台のスマートフォンを私用と仕事用に区分でき、会社は社員による企業情報の取り扱いや、ジーメール、連絡先、カレンダー、書類、表計算、スライドといったアプリケーションを管理できる。
企業のIT担当者は、「アンドロイドで作動する端末は、アイフォーンやブラックベリーのように単一メーカーが管理している端末に比べるとセキュリティーが甘い」と考えている。
それがアンドロイド端末導入を思いとどまらせているため、グーグルでは、今回の提携によって、そういったセキュリティー懸念を取り除きたいと考えている。
アンドロイド・フォー・ワークは、世界銀行や米陸軍、生保大手ガーディアンを含む1万以上の企業や機関に導入または試験運用されている。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年7月16日 アメリカ発ニュース
米技術業界重鎮ら、トランプ氏の激励をあいついで表明 〜 暗殺未遂速報を受けて続々と投稿
-
ターゲットとショッピファイが提携 〜 ターゲットのオンラインいちばに中小の小売業者らが出店可能に
-
人工知能銘柄が今後10年の株式市場を動かす 〜 シスコの元CEOのベンチャー・キャピタリストが予想
-
2024年7月8日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
スマート包帯の研究&開発が前進 〜 傷口の状態を遠隔追跡、包帯から投薬や電気刺激を可能に
-
飲食店で印刷メニューが復活~QRコード不評で
-
2024年7月1日 アメリカ発ニュース, 世界のニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
ウェザーXM、ウェブ3とIoTで気象データに革新 〜 動く気象観測所群の分散型連携網を構築
-
米消費者のガソリン車好き続く~KPMGの意識調査
-
2024年6月27日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
対中EV貿易戦争、様々な副作用も
-
傷が早く治る、次世代ばんそうこう~医師との通信も可能に
-
生体認証決済が米国で拡大しつつある 〜 マスターカードやJPモルガンも導入へ