プロ・スポーツ球団経営にもデータ分析 〜 オーランド・マジックの増収戦略
- 2015年8月10日
- ハイテク情報
弱小のプロ・スポーツ球団が巨額の興行収入を得るのはこれまで至難の業だった。しかし、全米バスケットボール協会(NBA=National Basketball Association)に加盟するオーランド・マジック(Orlando Magic)は、データ分析を駆使することで観客動員や商品販売を伸ばそうと新たな試みに着手した。
ビジネス・インテリジェンス大手のSASインスティテュートによると、オーランド・マジックは、SASのSASアナリティクスとSASデータ・マネージメントというソフトウェアを採用し、入場券の再販市場を分析して価格を調整し、さらに、シーズン入場券購入者のうち更新しないファンの割合を予測して、球団関連商品の売り上げ向上を図った。
たとえば、シーズン入場券購入者の分析では、過去の購入データをと更新パターンからファンを3種類に分類し、「フェンス・シッターズ(Fence Sitters)」と呼ばれる更新可能性のもっとも低いファンに対し、シーズン入場券販売時期に営業部隊が勧誘を強化する戦略を取った。
IT戦略立て直しを図ったオーランド・マジック・ビジネス戦略部門のアンソニー・ペレス上席副社長によると、システム開発班は球団のすべての収入源(売店、チケット販売、球団関連商品販売)に関するデータと再販入場券のような外部データを統合させ、データの一元化と分析システムを構築した。
オーランド・マジックは今後、リアルタイムのデータを集めて分析するシステムを構築し、分析結果を入場券価格や販促の意思決定に反映させる計画だ。
同球団はまた、監督がアイパッドを使って選手や試合のデータをリアルタイムで取得できるようにする計画を進めている。
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