エアロポステールが破綻 〜 154店を閉鎖、再生目指す
- 2016年5月5日
- アメリカ発ニュース
若者向け衣料のエアロポステール(Aeropostale、ニューヨーク州)は4日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用をニューヨーク州の破産裁判所に申請し、経営破綻した。傘下約700店のうち国内で113店、カナダで41店を閉鎖する。
CNNマネーによると、資産は3億5400万ドルに上る一方、負債が総額で3億9000万ドルあるという。当面の経営資金については事業再生融資専門のクリスタル・ファイナンシャルから最大1億6000万ドルの融資枠を確保した。
エアロポステールは現在の「やっかいな」契約を解消または再交渉した上で、今後6カ月以内に経営を立て直し、裁判所の管理からの脱却を目指すと説明した。同時に売却先探しも続け、まとまれば6カ月以内に公表するという。
ウォールストリート・ジャーナルによると、近年は消費者の好みの変化およびH&Mやユニクロといったファスト・ファッション店との競合激化などを受けてモールの来客数が減少し、モール店舗を主力とする専門店の破綻が増えている。
2015年にはウェット・シール(Wet Seal)、クイックシルバー(Quiksilver)などが更生手続きの適用を申請しており、この4月にはティーン向け小売店パシフィック・サンウェア・オブ・カリフォルニア(Pac Sun)も破綻した。
コンサルティング会社アリックスパートナーズによると、米小売業界では05年以降に更生手続きを申請した企業の55%が廃業しており、他業界の5%を大幅に上回っている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開
-
ビットコイン半減は価格にいかに影響するのか 〜 最高値更新から乱高下、次の半減期が目前に
-
2024年4月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ボルティモアの橋崩落、輸出・小売業者に影響
-
米国のMBA課程、人工知能分野の教育を積極化 〜 会社で求められる技能に学生側も関心を強める
-
2024年4月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
テスラ、急速充電網を開放~EV普及の節目となるか
-
2024年4月15日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV生産コスト、27年にはガソリン車より安く~ガートナーが予想
-
人間の労働力の方が人工知能より安価 〜 MITの研究、雇用機会の大部分は人工知能にまだ奪われないと結論
-
ドローン配送に現実味~運用範囲広がる