エアロポステールが破綻 〜 154店を閉鎖、再生目指す

 若者向け衣料のエアロポステール(Aeropostale、ニューヨーク州)は4日、連邦破産法11条に基づく会社更生手続きの適用をニューヨーク州の破産裁判所に申請し、経営破綻した。傘下約700店のうち国内で113店、カナダで41店を閉鎖する。

 CNNマネーによると、資産は3億5400万ドルに上る一方、負債が総額で3億9000万ドルあるという。当面の経営資金については事業再生融資専門のクリスタル・ファイナンシャルから最大1億6000万ドルの融資枠を確保した。

 エアロポステールは現在の「やっかいな」契約を解消または再交渉した上で、今後6カ月以内に経営を立て直し、裁判所の管理からの脱却を目指すと説明した。同時に売却先探しも続け、まとまれば6カ月以内に公表するという。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、近年は消費者の好みの変化およびH&Mやユニクロといったファスト・ファッション店との競合激化などを受けてモールの来客数が減少し、モール店舗を主力とする専門店の破綻が増えている。

 2015年にはウェット・シール(Wet Seal)、クイックシルバー(Quiksilver)などが更生手続きの適用を申請しており、この4月にはティーン向け小売店パシフィック・サンウェア・オブ・カリフォルニア(Pac Sun)も破綻した。

 コンサルティング会社アリックスパートナーズによると、米小売業界では05年以降に更生手続きを申請した企業の55%が廃業しており、他業界の5%を大幅に上回っている。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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