少女の死、規制に火 強化法通過、根絶困難

 【共同】流れ弾で亡くなった少女(7)の死が銃社会のフィリピンで銃規制強化の動きに火を付けた。昨年末から銃犯罪による死者も相次ぎ、上院で2月、規制強化法案が通過。当初、規制には消極的だったアキノ大統領も一転、支持を表明した。だが推定190万丁もの違法銃が出回る「社会の病理」の根絶は極めて困難との声が強い。

 「まさか家族の前で犠牲になるなんて…。犯人は名乗り出てほしい」

■フィリピンの銃社会

 同国では密造の短銃は1万〜2万ペソ(約2万2000〜4万5000円)で簡単に手に入る。日本の暴力団への供給元にもなっており、日本の警察も警戒する。フィリピン国家警察関係者は「10万ペソもあれば暗殺を依頼することができる」と明かす。国連薬物犯罪事務所(UNODC)の統計では、銃による殺人は米国で9960件(10年)、フィリピンで7349件(03年)。人口10万人当たりでは米国は3.2件で、フィリピンは8.9件。日本の外務省によると、日本人がフィリピンで被害者となった殺人事件は08〜11年の4年間に計16件起きた。

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