世界の照明、4分の1がLEDに〜16年まで、最大市場は日本

 2016年までに世界の照明の4分の1が発光ダイオード(LED)照明になるとの見通しを、市場調査NPDディスプレイサーチが発表した。

 LED照明は、生産能力の大幅な拡大、価格の低下、環境懸念、政府の助成制度などを背景に需要が急増しており、世界市場は定型チップ換算で12年の1600万枚から13年には3300万枚に倍増し、16年までにほぼ3倍の9000万枚に達すると予想される。

 現在、液晶ディスプレイのバックライトがLEDの最大用途だが、14年には一般照明がこれを上回り、スポットライト、交通信号、LED蛍光灯などLED商品全体の需要が伸びる。その結果、世界の照明市場の構成比は12年の5%から16年には26%と、4分の1以上に拡大する見通しだという。

 日本は11年以降、LED照明の最大市場で、LED電球、スポットライト、LED蛍光灯、街灯の導入拡大によって優位性は16年まで続くとみられる。中国も、第12次5カ年計画といった政策によって交通信号用の需要などが高まっており、12〜16年に他地域より大きく伸びる見通し。北米と欧州もLED蛍光灯を中心に16年まで需要は伸び続けるという。

 一方、LEDチップ市場は供給過多となっており、価格が大幅に低下した。この結果、LED照明の普及率は高まったがメーカーの利益は下がっている。

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