ノキア、高精細カメラ技術企業に投資 〜スマートフォン市場奪回を狙う

 2000年代中盤まで世界の携帯電話市場で敵なしだったノキア(Nokia)は、2007年以降、アップル(Apple)とサムスン(Samsung)に市場を奪われ、かなり打撃を受けている。

 独自のスマートフォンOSであるシンビアン(Symbian)に見切りをつけ、マイクロソフト(Microsoft)のウィンドウズ・フォン(Windows Phone)に鞍替えして挽回を図ったものの、それも効果がほとんどない。

 ノキアはそこで、高精細デジタル・カメラ技術によって、アップルとサムスンから市場奪回を狙う戦略を打ち出した。

 ブルームバーグによると、ノキア傘下の投資事業部ノキア・グロース・パートナーズ(Nokia Growth Partners)は、シリコン・バレー拠点の新興企業ペリカン・イメージング(Pelican Imaging)に投資することを決め、ペリカンの高精細カメラ技術をノキアのスマートフォン「ルミア(Lumia)」に搭載することで、競合機種との差別化を図り、市場占有率を取り戻そうと狙う。

 ルミアの販売台数は、2013年第1四半期に前四半期の440万台から560万台に増えたものの、アイフォーン(iPhone)やアンドロイド(Android)OS機種に比べるとはるかに少ない。

 ノキア・グロース・パートナーズは、ペリカンが2008年に創業した直後から注目してきた。ペリカンには、複数の光学技術を駆使してデータを単一イメージにメッシュする技術とソフトウェアがある。

 「非常に複雑な技術で、ペリカンはそれを完璧にマスターした数少ない一社」とノキア・グロース・パートナーズは話している。

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