資産購入年内に縮小着手も ニューヨーク連銀総裁

 【共同】ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は27日、ニューヨーク市内で講演し、長期国債と住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れによる量的緩和第3弾(QE3)について、これからの経済データが連邦公開市場委員会(FOMC)の現時点の経済見通しに一致すれば「ことし後半に資産購入のペースを落とし始めるのが適切だろう」と述べ、景気回復と雇用改善が想定通りに一層進めば年内に購入規模の縮小に着手できるとの認識を明らかにした。バーナンキ議長が19日の政策決定後の記者会見で言及した内容と同じ趣旨。

 総裁は議長発言をなぞる形で、この筋書きに沿えば「来年前半は緩やかに購入規模を縮小し続けて年半ばごろに購入を終了するだろう」と予測。QE3終了の時点で失業率が「7%近辺」まで下がるとした。

 一方で、FOMCの政策は経済的な目標に向けて達成した進展度合いによるとし「暦上の日付よりもむしろ見通し」次第だと説明。労働市場の状況や経済成長の勢いが見通しよりも思わしくなければ「資産購入のペースを上げて継続するだろう」と慎重な構えも残した。また、購入規模を縮小しても「資産購入を継続する限り金融政策は事実上の追加緩和になるだろう」とし、長期金利の引き下げ効果が維持できるとの見方を示した。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る