元CIA職員と距離 エクアドル亡命は混沌

 【共同】米当局にスパイ活動取締法違反容疑で訴追された中央情報局(CIA)の元職員エドワード・スノーデン容疑者が政治亡命を申請したエクアドルで、元職員と距離を置くかのような当局者の発言が目立ち始めた。元職員に旅券や渡航証を発給したことはないと主張、亡命審査もしていないという。亡命の行方は混沌としている。

 「米政府とエクアドル外務省との間で電話会談があった後、エクアドル政府の態度が変わった」と話すのは首都キトの日刊紙編集幹部。25日の電話会談の中身は明らかにされていないが「亡命受け入れに積極的だった政府の態度が急に慎重になった」と説明する。

 米国が秘密裏に行ってきた情報収集活動を暴露した元職員は他にも機密を握っているとみられ、オバマ政権は身柄確保にきゅうきゅうとしている。亡命受け入れは米国との全面対決を意味し、報復の可能性をエクアドル側は織り込み済みのはずだが、電話会談で予想を上回る米側の怒りに直面した可能性もある。

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