脱出開始は1分半後 機長ら指示、疑問の声

 【共同】サンフランシスコ国際空港で起きたアシアナ航空ボーイング777の着陸失敗事故で、米運輸安全委員会(NTSB)は10日、滑走路脇に完全停止した後、乗客の脱出が始まるまでに約90秒経過していたと明らかにした。機長らが管制塔と交信中であることを理由に、直ちに機外に避難しないよう指示したという。

 各国の法規は、火災の恐れなどがある場合、機長が脱出を指示してから90秒以内の乗客全員の脱出を求めている。日本の航空関係者は「判断が遅すぎたのではないか」「損壊すれば火が出る確率は高く、迅速に判断する必要があった」として、機長判断に疑問の声を上げる。一方で「慎重に判断するため90秒ぐらいは必要だった」と一定の理解を示す意見もある。

 NTSBによると、搭乗していた客室乗務員のうち、負傷して入院中の6人を除く6人から聞き取りを実施した結果、同機の完全停止から避難開始までの「空白時間」が判明した。NTSBのハースマン委員長はこうした脱出の経緯や機長の判断の是非も調査の対象になるとの考えを示した。

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