アイフォン5Sの生産コスト、旧機種とほぼ同じ

 アップルが先月発売したスマートフォン(多機能携帯電話)の新型「iPhone(アイフォン )5S」は、64バイトのプロセサーや指紋認証センサーといった新機能が盛り込まれた一方、生産コストは前機種「5」からほとんど変わっていないことが、市場調査IHSの分析で分かった。

 AP通信によると、「5S」のストレージ容量16ギガバイト(GB)版の場合、部品コストは190.70ドル、製造コストは8ドルで、全体の生産コストは198.70ドルと推定される。1年前に発売された「5」の生産コストは197ドル。

 また、低価格版の「アイフォン5C」は 製造コストが7ドルで、生産コストは173.45ドルと推定される。5Cは「5」と同等の基本機能を備えているが、部品価格が下がり、外装に安いプラスチック素材を使ったことで生産コストが抑えられた。

 5Cの本体価格は549ドル(16GB)だが、2年間の通信サービス契約を結ぶと99ドルになり、歴代で最も安いアイフォンとなっている。ただし新興市場ではこれでも高すぎるという意見もある。

 発売前には多くの業界評論家が「400ドルのスマホが出るのではないか」と期待したが、その価格でアップルが従来の利益率を維持するには、生産コストを約130ドルまで下げる必要がある。

 アップルによると、新型アイフォンは2機種合わせて発売後3日間の世界販売が同社過去最高の900万台に達し、需要が供給を上回っている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る