ジープ「チェロキー」出荷開始〜変速機の調整で遅延

 クライスラーは22日、遅れていた小型スポーツ多目的車(SUV)「ジープ・チェロキー」の出荷を開始した。

 AP通信によると、チェロキーは成長著しいSUV市場の目玉商品としてディーラーの期待を背負うモデルだが、新機軸の9速自動変速機に修正が必要だったため、当初の出荷予定(7月1日〜9月30日)がずれ込んでいた。

 新型チェロキーは、生産停止に伴い同車が後を継いだ箱型の「ジープ・リバティ」よりも外観が格段に流線型なのが特徴の1つで、「ホンダCR-V」や「フォード・エスケイプ」の対抗車種として期待されている。

 小型SUVは長年、日系メーカーが支配してきた。同部門は「トヨタ・ハイランダー」や「フォード・エッジ」などの中型SUV部門に次いで市場が成長しているだけに、米メーカーとしては攻勢に出たいところだ。

 クライスラーは当初、チェロキー発売計画に合わせてオハイオ州のトレド工場で約1万2000台の製造を完了していたが、コンピュータ制御の変速機用ソフトウェアのアップデートが必要になり、出荷を差し止めた。

 短期間の発売延期は業界では珍しくないが、クライスラーは2012年、ピックアップ・トラック「ラム」の改良版に続いて大型SUV「グランド・チェロキー」と長期の出荷遅れが重なり、第1四半期の利益が65%減少した苦い経験がある。

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