EV各社、運転支援機能のサブスクを推進

テスラをはじめとするEVメーカーは、収入源の多様化と利益率の向上を狙って運転支援機能のサブスクリプション(継続課金型)提供を進めている。

◇最大の収益化機会

オートモーティブ・ニュースによると、テスラは標準装備の内容を縮小し、車線維持などの機能を月額99ドルのサブスクリプションパッケージに組み込んだ。米国では「トヨタ・カローラ」の最低価格モデルを含む多くの車で車線維持機能が標準提供されており、テスラの標準装備機能はこれより低いレベルまで減らされた。

EV新興のリビアンも2026年2月、月49.99ドルでハンズフリー(手離し)運転機能を含む技術のサブスクリプション提供を始めた。同業のルシッドも来年から同様のサービス(月額69ドル~)を提供する予定で、各社とも運転支援機能のサブスクリプションを「ソフトウェアを収益化する最大の機会」と位置づけている。

◇消費者は反発

一方、消費者はこうした動きに強く反発している。ドライバーの大部分は、安全機能や基本的な運転支援技術は標準装備もしくは一括購入で提供されるべきと考えており、特に完全自動運転に達していないレベル2機能の継続課金には価値を感じていない。

JDパワーの調査でも、車両購入後に追加課金されることへの不満が示されている。過去にはBMWがシートヒーターのサブスク化を試みて撤回した例もある。背景には、従来ハードウェアとして提供されていた機能がソフトウェア化され、後から課金対象になることへの不信感がある。リモートスタート機能がキーから携帯電話アプリへ移行し、一定期間後に有料化されたのもその一例だ。

死角検知や後方横断警告といった明確な安全機能には一括前払いの価値を認めても、ハンズフリー運転は利用条件が限定されるため、消費者の評価は低い。

◇一括オプションを廃止

それでもメーカー側は、将来的には自動運転技術が主流になり、利益率が低く投資コストの高い自動車産業では新しい大きな収益源になると見込んでいる。

「フルセルフドライビング(FSD)」の普及を進めるテスラの場合、2025年10月時点で全車両の約12%で有料提供機能が使われ、2026年1月にはユーザーが110万人(一括購入と月額課金を含む)まで拡大したが、2026年2月には一括購入のオプションを廃止してサブスクへの移行を促している。

テスラは自社の運転支援機能について、カローラの標準システムを大きく上回る特別なものだと主張。リビアンやルシッドも同様の戦略を採っている。

GMやフォードなども、必要な時にドライバーが運転を引き継ぐことを前提に、一定の時間道路から視線を外せるレベル3システムの開発を進めている。

◇ユーザーのニーズに合わず?

ただし、現状のシステムは誤作動や制約が多く、利用者の負担になるという課題がある。消費者の多くは依然として基本的なクルーズコントロール機能で十分と考えており、サブスク化の流れは株主に自動運転への移行を印象付けるための説明にすぎず、必ずしもユーザーのニーズに合致していないとの指摘もある。

(U.S. Frontline News, Inc.社提供)

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