資産購入の縮小急がず シカゴ連銀総裁

 【共同】シカゴ連邦準備銀行のエバンス総裁は19日、量的金融緩和第3弾(QE3)について「個人的には資産購入の規模縮小を急がない」との立場を示すとともに「数回の(連邦公開市場委員会(FOMC))の会合を通じて、労働市場の改善が持続すると一層確信するのが望ましい」と述べ、雇用改善を十分に見極める時間が必要との認識を明らかにした。イリノイ州シカゴでの講演後に記者団に対して語ったと、ロイター通信が伝えた。

 総裁は、労働市場の状況は「かなり」改善したと認めたが、一方で「十分持続可能だとまでは思わない」とも述べ、慎重な構えを見せた。資産購入を縮小して労働市場の改善が損なわれれば「決定を非常に後悔するだろう」とし「むしろもう少しばかり待って、もっと確信を得たい」と述べた。

 総裁はことし、連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を決めると表見を持つ連銀総裁メンバーの1人。講演は銀行業界の現状についてで、景気回復を支援する融資促進の重要性を主張した。

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