核の強硬路線に傾斜も 経済重視退潮の可能性

 【共同】北朝鮮の金正恩第1書記の叔父、張成沢国防副委員長の失脚が9日、確認された。長年体制を支えてきた実力者の退場で、幹部の世代交代が加速するのは必至だ。外資導入に積極的で中国の信頼も厚かった張氏更迭で、北朝鮮が経済重視路線から核開発の強化を軸とした強硬路線に傾斜する可能性も指摘されている。

 破綻状態の北朝鮮経済を支えてきた中国が張氏を評価するのは、張氏が金第1書記と近かったからだけでなく、現実的な経済感覚を持っていたからといわれる。張氏は2002年に経済代表団の一員として韓国を訪問したこともある。北京の消息筋は「中国は保守的な北朝鮮の主要幹部の中で、張氏を例外的に『話が通じる相手』とみなしていた」と解説した。

 北朝鮮は事実上の長距離弾道ミサイル発射実験や3回目の核実験を経て今年3〜4月、核先制攻撃などにも言及し緊張を極大化させた。国際協調を重視していた張氏がいなくなったことで、北朝鮮が再び過激な挑発に乗り出す懸念もある。

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