日本初の邦字紙発見 「文久二年正月元日」
- 2014年2月3日
- 日本発ニュース
【共同】京都市下京区の本草漢学塾「山本読書室」跡から見つかった新史料の中に、日本語の新聞としては最古の日付とみられる「文久二(1862)年正月元日」と印刷したものがあることが3日分かった。松田清京都外大教授(日本洋学史)が大学で記者会見し明らかにした。大学の紀要にも発表した。
従来、江戸幕府の洋学研究機関・蕃書調所がオランダ語新聞を翻訳し、「文久二年正月」に発行した「官板バタヒヤ新聞」が日本語初の新聞とされていたが、日付が不明だった。今回は日付があることから、日本人が記事を執筆、編集した新聞としては最古とみられ、当時の新聞の形態や記事の内容など新聞の変遷をうかがう上での貴重な史料となりそうだ。
タイトルはオランダ語で「新聞紙の写し」。その右側に発行日付と場所もオランダ語で「1862年1月1日、ミヤコ(京都)で」と記されていた。松田教授は、ロビンソン漂流記の翻訳者として知られる膳所藩(大津市)の蘭学者黒田麹廬(1827〜92年)が戯名を使い京都で発行したと結論づけた。
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