船長の過失、本格捜査 急旋回で転覆か

 【共同】韓国南西部、珍島の沖合での旅客船沈没事故で、韓国海洋警察は17日、旅客船の船長を業務上過失致死傷などの疑いで取り調べ、操船に過失があった可能性を視野に事故原因の本格捜査を開始した。また船長が乗客の救助を指揮せず、早い段階に救助船で脱出したとの目撃情報があり、海洋警察幹部は同日の記者会見で「船長は船員法に違反した」との見解を表明した。

 韓国の船員法は船長の職務として、緊急時に人命救助に必要な措置を尽くし、旅客が全員降りるまで船を離れないよう規定している。

 海洋警察は、船長の供述や航跡の分析などから、針路変更の際に急旋回したことが事故の一因とみている。海洋水産省によると、旅客船の船舶自動識別装置(AIS)の発信データを分析した結果、遭難信号を出す数分前に急に右旋回していたことが判明。急旋回で貨物が片寄ってバランスを崩し、左に傾いて転覆、沈没したとみられる。

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