ウクライナ不安定化を懸念 安保理協議で国連高官

 【共同】国連安全保障理事会は16日、ウクライナ情勢について協議した。シモノビッチ国連事務次長補は、同国東部で親ロシア派とウクライナ政府側の武力衝突が本格化すれば「国全体が著しく不安定化するリスクがある」と述べ、双方に慎重な対応を求めた。

 シモノビッチ氏は「平和的に(デモのため)集合することと、武装して暴力的に振る舞うことは明らかに異なる」と語り、武器が出回っている現状に懸念を表明。一方、治安機関が過度に武力行使することがあってはならないとも強調した。

 ロシアのチュルキン国連大使は、ウクライナ軍による親ロシア派の強制排除作戦を「憲法違反の武力行使で、本格的な内戦に発展する危険性をはらんでいる」と非難。英国のライアルグラント国連大使はロシアに「ウクライナへの内政干渉を停止せよ」と要求した。

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