住民意識向上に対応できず 新指導部の重要課題に

 【共同】中国浙江省寧波市で連日続いた化学工場の拡張に反対する住民デモは市政府が拡張事業の一部撤回を発表し、29日までにほぼ沈静化した。中国で最近発生した大規模な「環境デモ」は4回目。いずれも住民側に軍配が上がり、急速な経済発展と住民意識の高まりに、行政の対応が追い付いていない実態が浮き彫りになった。政治不信の払拭、公害対策強化は11月の共産党大会を経て誕生する新指導部の重要課題だ。

 寧波市鎮海区。海沿いの工業地帯の中でも、ひときわ目を引く石油化学コンビナートが問題の化学工場だ。周辺には雑貨店や飲食店もある住宅街が広がり、住民は工場の煙突を眺めながら暮らしている。

 デモに参加した鎮海区の男性は「鎮海の人は皆、のどを痛めている。のどが痛くなきゃ鎮海の人じゃない」と大気汚染のひどさを訴えた。別の男性は「中国は空気も水も食べ物もみんな汚染されている」と語った。

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