自民党の農協改革案 譲らぬ首相周辺
- 2014年6月9日
- 日本発ニュース
【共同】自民党の農協改革案は、全国農業協同組合中央会(JA全中)を廃止するともしないとも読める「玉虫色」になる見通しだ。農林族議員を味方に付けたJAが猛烈に巻き返した結果だが、政権が力を入れる改革だけに安倍晋三首相周辺には譲る気配はなく、あくまで廃止方針で押し切る構えだ。
「中央会は大きな役割を果たしてきた」。自民党が9日に開いた会合で、農林族の重鎮、森山裕衆院議員はJA全中の存在意義に言及するのを忘れなかった。
自民党執行部が示した改革案はJA全中を中心とする中央会制度が「自律的な新たな制度に移行する」と明記した。新制度への移行は、政府の規制改革会議が5月に提言した「JA全中の廃止」を暗に意味していると解釈できる一方、移行後もJA全中は存続する余地があるとも受け取れる。
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