米誌斜陽化、タイム分社 経営に裁量、厳しい前途

 【共同】米娯楽・メディア大手タイム・ワーナーは9日、米国の雑誌業界をリードしてきたタイム社を完全に分社化したと発表した。雑誌の種類も多く、社会的な影響力も大きいタイム社だが、インターネットに押されて紙媒体の斜陽化は否めない。独立企業にして経営の裁量を高めることが分社化の狙いと説明するが、前途は厳しい。

 タイム社はニュース雑誌タイムや芸能誌ピープル、経済誌フォーチュンなど数多くの雑誌を手掛ける。米最大の雑誌出版社で、かつては報道写真誌ライフも勢いがあった。

 ブランド力は依然強いが、経営環境は厳しい。ニューヨーク・タイムズ紙によると、2006年に約10億ドル(約1020億円)あった収益は3億7000万ドルまで落ちた。「かつて収益と名声のドル箱だったタイム社だが、今やタイム・ワーナーの株価の足手まとい」(同紙)とまで言われる。

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