Aアパレル、創業者を解雇〜社費乱用、従業員のヌード写真問題で

 衣料品メーカーのアメリカン・アパレル(カリフォルニア州)は22日までに、創業者兼最高経営責任者(CEO)のダブ・チャーニー氏を解雇した。

 ニューヨーク・タイムズが消息筋の話として報じたところによると、アメリカン・アパレルは社内調査の結果、チャーニー氏が会社の資金を不正に流用したほか、従業員が元女性従業員の裸の写真をブログに掲載するのを許したため。

 取締役会は18日、チャーニー氏に対し、解雇を受け入れることを条件にコンサルタントとして社に留まる機会を提供したが、氏は拒否したという。このため職務停止処分を受け、30日後に正式解雇となる。

 取締役会は2014年初め、チャーニー氏がヌード写真の掲載計画を知りながら計画者の従業員を止めようとしなかった事実を確認した。写真を掲載された元従業員のアイリーン・モラレスさんは11年、チャーニー氏から数カ月に渡り性行為を強要されたとして、氏を性的嫌がらせで提訴した人物。チャーニー氏は訴えに対し、問題の写真を見れば彼女の方から求めたことが分かると反論していた。

 社内調査ではこのほか、チャーニー氏が複数回にわたって社の金で両親の航空券を購入したこと、友人らとともに社宅を私用に使った事実が発覚した。

 チャーニー氏に近いある人物は、社の金や社宅の使用は不正ではなく、写真が掲載されたブログも氏が作成したわけではないため、氏に責任はないはずだと主張した。

 98年に創業された同社の株価は、過去5年間で約80%下落した。複数の金融機関は、チャーニー氏がいる限りアメリカン・アパレルには融資しない意向を示していた。

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