ソフトバンクとドイツ・テレコムの交渉、いよいよ大詰め

 ソフトバンク(SoftBank)は、子会社である米携帯電話サービス業界3位のスプリント(Sprint)を介して同4位のTモバイルUS(T-Mobile US)を買収する案について、Tモバイルの親会社ドイツ・テレコム(Deutsche Telekom)と大筋で合意し、交渉の最終段階に入ったもよう。

 オンライン金融市場情報誌シーキング・アルファによると、ソフトバンクは、ドイツ・テレコムが保有するTモバイル株をスプリント経由で取得し、Tモバイルを子会社化してスプリントと合併させる計画。

 Tモバイル株の取得は、株式交換と現金で実行される見通し。そのコストは1兆7000億円を上回るとみられる。

 買収資金の調達策については、JPモルガン・チェイス&カンパニーとゴールドマン・サックス、ドイツ銀行、バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチ、そしてシティーグループという5つの世界的銀行が融資にすでに大筋で同意し、みずほファイナンシャル・グループと東京三菱UFJ銀行、そして住友三井ファイナンシャル・グループの3行も同意しており、日米独の計8行が総額約4兆円を貸し付ける方向で調整しているもよう。

 ソフトバンクとドイツ・テレコムは、融資詳細を7月中に最終化し、スプリントとTモバイルの合併案を8月中に正式発表したい考え。

 ロイター通信が6月19日に報じた暫定合意内容によると、ドイツ・テレコム側が合意解消する場合には違約金10億ドルをソフトバンクに払い、ソフトバンク側は、米当局による合併案否認を含めた合併案解消に違約金20億ドルを払うことで大筋合意している。

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