メディアテック、オクタ・コアを投入 〜 スマートフォン向け高性能半導体

 台湾の半導体大手メディアテック(MediaTek)は、プロセッサー・コア8つを搭載したスマートフォン向け半導体「MT6795」を開発した。

 新興市場の下位機種携帯電話向け半導体の製造で知られるメディアテックだが、今後はスマートフォン向け高位製品の開発を戦略的に強化し、世界展開を目指す考えだ。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、プロセッサー・コア8つを搭載した半導体は「オクタ・コア(octa-core)」の名前で知られ、クアルコム(Qualcomm)やサムスン電子(Samsung Electronics)も最近発表している。

 半導体の頭脳に相当するプロセッサー・コアは、その数が多ければ多いほど電算処理能力も高くなる。ただ、8つのコアを搭載したプロセッサーがスマートフォンにどれほど必要なのか、という指摘もある。

 たとえば、文書編集といった一般的作業では、大きな処理能力を必要としないことから、インテル(Intel)やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(Advanced Micro Devices)が販売する標準的パソコン用プロセッサーでも、その大半が2〜4個のコアを搭載したプロセッサーだ。

 また、スマートフォンの場合、コア数が増えれば消費電力も増えるという問題もある。そのため、スマートフォン向け初代8コア半導体の一部では、高性能プロセッサー・コアと省電力プロセッサー・コアをそれぞれ4個ずつ搭載する設計になっている。

 メディアテックが発表したMT6795の場合、高性能プロセッサー・コア8個を搭載し、また、スマートフォン向け半導体に最近まで使われてきた32ビット設計を改め64ビット設計を採用して電算処理能力を向上させた。

 メディアテックはさらに、ウェブ閲覧をともなう一般的なスマートフォン用アプリケーションの場合、一度に4〜5個のコアを使うだけで十分であるため、不要なコアの動作を止めるアプリケーション機能を搭載し省電力化を図った。

 調査会社リンリー・グループ(Linley Group)によると、スマートフォン向け半導体の高性能化は、従来はパソコンで処理してきた作業をスマートフォンでも実行したいという利用者の要望によってけん引されている。

 また、電池を長持ちさせるため、電算処理をできるだけ早く終わらせるという利用者の声や、特に中国では数字の8が縁起が良いと好まれる傾向も、オクタ・コア熱を盛り上げる要因である、とリンリーは指摘する。

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