グーグル、プロジェクト・ゼロを立ち上げ 〜 インターネット上のバグ退治

 グーグル(Google)は、インターネット全体のバグを減らしセキュリティー改善を目指す 「プロジェクト・ゼロ」を立ち上げた。

 クリスチャン・サイエンス・モニター紙によると、この新プロジェクトでは、世界中から採用されたハッカーやセキュリティー専門家の班が、グーグルのアプリケーションだけでなく、インターネット上で多くの人に使われているあらゆるソフトウェアを確認して迅速にバグを修正し、ゼロ・デイ攻撃に対抗する。

 対抗班を統率するクリス・エバンス氏は、「攻撃によって被害をこうむる人の数を大幅に減らすことが目標」だと話す。

 ゼロ・デイ攻撃とは、ソフトウェアの脆弱性が発見された時、それが公表される前にその脆弱性を悪用して行われる攻撃。

 これまでも、セキュリティー研究者による取り組みが「ハートブリード」のような重要な発見につながった。

 ハートブリードでは、専門家たちが片手間に取り組んで発見されたが、プロジェクト・ゼロでは専門家たちが常勤して監視に専念する。ニュージーランドや英国、米国から有能なハッカーがすでに集められ、最終的には10人以上の班になる見込み。

 インターネットをより安全にすることで利用者がウェブサイトの閲覧やオンライン広告のクリックに関して安全と感じるようになれば、グーグルの事業も恩恵を受ける。

 対抗班は、バグを見つけたらできるだけ早くソフトウェア・ベンダーに知らせ、修正プログラムを迅速に提供できるよう協力する。修正後は、透明性を高めるためにすべてのバグを外部のデータベースにファイルし、ベンダーが修正に要した時間や、バグの悪用に関する議論、過去の悪用やクラッシュ・トレースを利用者が参照できるようにする。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  2. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  3. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  4. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
  5. アメリカ在住者で子どもがいる方なら「イマージョンプログラム」という言葉を聞いたことがあるか...
  6. 2024年2月9日

    劣化する命、育つ命
    フローレンス 誰もが年を取る。アンチエイジングに積極的に取り組まれている方はそれなりの成果が...
  7. 長さ8キロ、幅1キロの面積を持つミグアシャ国立公園は、脊椎動物の化石が埋まった岩層を保護するために...
  8. 本稿は、特に日系企業で1年を通して米国に滞在する駐在員が連邦税務申告書「Form 1040...
ページ上部へ戻る