飛行艇輸出で部品製造容認 対インド、早期合意へ譲歩

 【共同】政府は、インドへの輸出を目指す海上自衛隊救難飛行艇「US2」に関し、インド企業による部品の一部製造を認める方針を固めた。日本政府筋が12日、明らかにした。両政府はUS2導入をめぐり交渉中だが、インド側が部品製造への参入を求め、足踏みが続いている。このため、早期に合意するにはインド側への譲歩が必要と判断した。

 安倍晋三首相が9月1日に予定するモディ・インド首相との会談で提案することも検討する。合意できれば防衛装備品の販路開拓が進み、防衛産業の育成を狙う安倍政権にとって弾みとなる。日本の航空機関連の技術が軍事転用され、第三国に流出しかねないとの批判も出そうだ。

 両政府は、8月末にモディ氏が来日する方向で調整中。日本側は首脳会談で、モディ氏がUS2導入に向け前向きな発言をする可能性があるとみて、会談後に発表する共同声明に明記したい考えだ。

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