経営基盤確立で新興国開拓 NY上場のFCA
- 2014年10月14日
- アメリカ発ニュース
【共同】ニューヨーク証券取引所に13日上場した自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、景気低迷が続く欧州の事業が振るわない中で、傘下のクライスラーが業績を支える経営基盤を確立した。今後は世界的な販売拡大路線を目指す方針だが、トヨタ自動車をはじめ上位陣に対し出遅れた新興国開拓が鍵を握る。
「世界最大の市場にアクセスでき、資金調達の上で重要だ」。FCAのセルジオ・マルキオンネ最高経営責任者(CEO)は上場の意義を強調。「長期的に安定した競争力をつけるには最低600万台の規模が必要」を持論に再編を進め、13年はグループ販売台数が前年比12万9000台増の435万2000台となった。
欧州の不振をよそに業績拡大をけん引したのが、メキシコを含めた北米地域だ。13年の販売台数は12万3000台増えた。景気回復を追い風にスポーツタイプ多目的車(SUV)の有力ブランド「ジープ」などを抱えるクライスラーが屋台骨を支える。自動車関係者はこうした構図を「再建支援した日産自動車に助けられたフランスのルノーとそっくり」と指摘する。
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