IBM、次世代型電子メール・サービスを投入 〜 分析機能で企業市場を標的に

 IBMは、クラウド基盤の法人向け電子メール・サービスを立ち上げることで、グーグル(Google)とマイクロソフト(Microsoft)に挑戦する。

 IBMの電子メール・サービスはヴァース(Verse)と呼ばれ、ソーシャル・メディアやファイル共有、利用分析の機能が組み込まれた次世代型の電子メール・クライアントで、企業利用市場向けに売り込まれる。

 CITEワールド誌によると、IBMのソーシャル・ソリューションズ担当責任者ジェフ・シック氏は、「利用者の優先事項を理解できる先進的機能による利用者体験を構築するために、われわれの分析技術をてこ利用できると考えていた」と説明した。

 ヴァースは、利用者の言語を学習し、過去の送受信内容にもとづいて返信を予測することや返信内容の自動的な仮作成も可能にする。また、過去の利用状況を分析することで、重要と判断できる受信を特定する。

 IBMはヴァースの試用版を18日に投入。一部の企業で試験的に使われており、IBMではその反応を改良に反映させ製品化していく。

 クラウド版の電子メール・サービス市場では、グーグルのジーメールとマイクロソフトのアウトルックが2強の座にあり、両社は企業市場の争奪戦を続けてきた。

 そこに参戦するかたちでヴァースを投入するIBMは、法人利用者市場において特にアウトルックに取って代わる存在になることを狙っている。

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