顧客35万人の情報盗み解雇〜モルガン・スタンレー社員
- 2015年1月7日
- 米国ビジネス
金融大手モルガン・スタンレーは6日までに、資産管理部門の顧客35万人のデータを盗んだとしてニュヨーク市の事務所に所属していた社員を解雇した。
ニューヨーク・タイムズによると、解雇されたのはマンハッタン区ミッドタウンのオフィスで勤務していたギャレン・マーシュ氏(30)。2008年に営業アシスタントとして入社後、14年から金融アドバイザーを務めていた。
同社で最初に問題が発覚したのは14年12月27日。顧客900人以上の氏名、口座番号、取引記録がインターネットに掲載されていたため、同社が警察に通報した。関係者によると現在は連邦捜査局(FBI)が調べを進めている。
モルガン・スタンレーの資産管理部門は350万人の顧客を持つが、同社の規則に反する方法でマーシュ氏が入手した情報はその10%に相当すると見られている。暗証番号や社会保障番号は盗まれておらず、今のところ顧客が損失を被った徴候はない。
金融危機以降、モルガン・スタンレーはリスクの高いトレーディング事業の比重を弱めており、資産管理事業の重要性が高まる中で今回の不祥事が起きた。同社は「顧客情報の保護に対する責任は極めて重いと考えており、適切な法執行機関による調査に協力している」との声明を出した。
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