製油業界労働者、スト開始〜労使交渉物別れで

 国内200カ所以上の石油精製所やターミナル、パイプライン、化学工場労働者を代表する全米鉄鋼労組(USW)は1日、労使協約交渉が物別れに終わったため、1980年以降で最大規模となるストライキを開始した。

 ブルームバーグ通信によると、USWは旧協約の有効期限だった同日、エクソン・モービルやシェブロンなど石油メジャー側の代表であるロイヤル・ダッチ・シェルが1月21日の交渉入り以降に提示した5つの新協約案をいずれも拒絶した。

 80年のストは全米規模で行われ、3カ月続いた。USW加盟者は国内で燃料生産に携わる労働者の64%を占める。

 労使交渉は、原油価格が08年以来最大の下落を見せる中で展開された。専門家は、ストが拡大すれば生産量が増えた国内産原油が行き場を失い、原油価格に影響すると警告する。

 ストが実施される製油所は、テソロが保有するカリフォルニア州マーティネスとカーソン、ワシントン州アナコルテス、マラソン・ペトロリアムのケンタッキー州カトレッツバーグの各施設のほかテキサス州の3カ所で、製油能力は合計で国内生産の10%に相当する日産182万バレル。

 USWは、「大幅な」賃上げのほか組合員に対して契約社員より厳格な疲労防止規定の導入を求めている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る