米英の選択肢に限り 対日領土要求認める

 【共同】ハーバード大のセルヒー・プロヒー教授(ウクライナ史、国際政治)の話 ヤルタ会談で最も時間を割いたのはポーランド問題。ソ連軍が既に占領しており、スターリンは一寸も譲るつもりはなく、米英の選択肢は限られていた。

 ルーズベルトはソ連の対日参戦の約束取り付けを狙い、千島列島(クリール諸島)へのソ連の領土要求に反対しなかった。極東問題は30分しか議論していない。ソ連の参戦がなければ、米軍は日本本土攻略で数十万人を失うと予想していた。ソ連は(領土要求の)「政治問題」が先決と主張。米国は要求内容を既に知っており、長い議論は不要だった。

 現在のウクライナ危機とヤルタ会談当時のポーランド情勢は、西側がソ連・ロシアの台頭にどう対処するかという意味で似ている。しかし当時のポーランドと違い、ウクライナ全体が支配された訳ではなく、ロシアの侵攻を阻む軍や政府もある。ロシアに対抗する上で、西側の選択肢も幅広い。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る